野球初心者が感じたイチロー選手の凄さ
昨日2019年3月21日(木)東京ドームで行われたアスレチックス戦を最後に引退しました。
最初に、ボクは野球は遊びで少しやったことがある程度で、日本のプロ野球も、ましてやメジャーリーグなんてほとんど見たことがありません。強いていうのであれば、アニメの「MAJOR」が好きで見ていたので、ルールをある程度把握している程度です。
要するに、野球にわか以下です。
しかし、そんな野球を知らないボクでもイチロー選手の引退というニュースは、スポーツをかじっていた人間としては、衝撃的なニュースでした。
そして、普段野球を見ないボクが、イチロー選手の試合後の引退会見を食い入るように見てしまいました。
【全編】イチロー選手が引退会見「後悔などあろうはずがない」(2019年3月21日)
引退会見を見て感じたことは、最初に感じたことは、自己啓発本を何冊も読むよりも為になったでした。
結構Twitterとかで、記者の質問がひどいなどと取り上げられておりましたが、確かに同じ質問をするシーンなどはありましたが、記者側もイチロー選手という日本の超トップアスリートの引退という記事を書かなければいけないため、相当な責任や重圧の中にいたかと思います。何も聞かずに帰ることができないため、何か聞かなきゃという気持ちが先行してしまったんだと思います。
そういった状況を考えると、昨日のイチロー選手の引退会見は致し方なかったのかなとも思います。
寧ろ注目すべきは、そういった記者側の質問に対して、試合後で疲れているであろうイチロー選手がユーモアも交えつつ回答をしていたことに敬服させられました。
また、昨日のイチロー選手の会見の中で印象に残った話について、以下にまとめてみました。
※イチロー選手の会見での回答の引用になるため、敬称などは省略しております。
イチロー選手の生き方
『人よりも頑張ったとはとても言えない、自分なりに頑張ってきた』
『秤は自分の中にしかない。その自分の中の秤を使い、限界を少しだけ超える。これを繰り返していくことでこんな自分になってているという状態になる。少しずつの積み重ねでしか自分を超えていけない。一気に高見に行こうとすると、今の自分とギャップが生まれてしまう。それは続けられない。地道に進み、時には後退しかしない時もある。でも、自分がやると決めたことを信じてやっていく。正解とは限らないが、遠回りすることでしか本当の自分に出会えない。自分なりに重ねてきたことを、ファンの方たちは見ていてくれたのかなと思うと嬉しい』
※引退会見の内容を抜粋
この回答は衝撃的だったこと、また、自分自身を見つめなおすきっかけをくれました。
ボクはよく、自分の目指す理想てきな人と比べて、その人に追いつくための最短ルートを探してしまうことがあります。しかし、実際は自分がその技量まで達していないため、思った通りには行かず、先が見えないことを理由に断念してしまうことがあります。
しかし、イチロー選手の話にあるように、実際は、段階を踏むことで、高い目標に到達することができます。そこに近道などは存在しないということです。(このセリフNARUTOにもありましたね)
また、最近は時代的にも何かと効率よくこなすことを考えると思います。確かに、効率よくこなすことが必要な瞬間もありますが、大事なのは自分の中に蓄積する過程を設けることなのかなと思いました。
効率よくやる方法を考える時間は自分で試行錯誤している時間です。その時に本当の自分(自分のできることの範囲など)を見つめることができるのだと思いました。
効率よくこなす=自分が楽になるために人に頼り切るということではなく、自分も含めて、どう動けばゴールにたどり着けるのかを考えるかが重要だと考えました。
イチロー選手の回答から少し脱線してしまいましたが、現代の考え方に影響を受けているボクの理解としては上記のような感じです。
とは言え、イチロー選手は誰よりも努力していると言っても誰も否定しないと思いますが。(笑)
イチロー選手の謙虚さが伺える回答でしたね。
イチロー選手の今後
『監督は絶対に無理。人望がない』
『日本の場合プロとアマチュアの壁が特殊な形で存在している。極端な話、自分に高校生の子供がいた場合、指導ができなかったりとか、そういうのは変な感じがする。今日をもって、(プロ野球選手ではない)元一郎になるので、小さな子供なのか、中高生なのか、大学生かはわからないが、そういうのには興味がある』
※引退会見の内容を抜粋
イチロー選手の今後について、上の回答をみると、もしかしたら、アマチュアとして野球をやっている人たち、若しくは現在、野球に打ち込んでいる学生はイチロー選手とプレーすることがあるかもしれないですね。
また、今後は、イチロー選手が超一流の視点で、野球界だけでなく、スポーツ全般のありかたなどをいい方向に持っていってくれたら良いなと思います。
イチロー選手の現役時の苦労
『引退というより、クビになるんじゃないかと思っていた』
『クビになるときは引退するときだと思っていた。毎日そんなメンタリティで過ごしていた』
『今回引退を決めた理由は、マリナーズ以外行く気はなかったというのが一番大きい』
※引退会見の内容を抜粋
この回答からは、イチロー選手の後退期を表している回答ですね。
イチロー選手の話の中で、4000回ヒットを打つには8000回の悔しい思いをしているというのがありました。
悔しい思いの回数が数十回程度で終わっている自身が情けなく思えてしまいました。
今年は悔しい思いをせめて100回くらいは使用かなと密かに決心させられました。
イチロー選手の支え
『妻(弓子さん)と一弓には感謝の想いしかない』
『ゲーム前にホームの時はおにぎりを食べる。妻はおにぎりをおよそ2800個作ってくれた。とにかく頑張ってくれました』
『愛犬の柴犬である一弓。現在17歳と7ヵ月。毎日ふらふらだけど賢明に生きている。その姿を見ていたら俺もがんばらなきゃと思った。2001年に生まれて、現役を終えるときまで一緒に過ごせるとは思っていなかったから、一弓の姿は感慨深い』
※引退会見の内容を抜粋
おにぎり2800個作ってくれた奥さんと約18年間応援してくれているワンちゃん。
いやはやすごいですね。ボクも犬を飼っているので分かりますが、ワンちゃんはもう家族のようなもので、そのワンちゃんが頑張っている姿や、たまに心配そうに自分を見ている姿を見ると、自分がやらなきゃと思えるんですよね。
イチロー選手にとって一弓君の頑張りは凄く力になっていたんだろうなと思いました。
そして、おにぎり2800個作ってくれる奥さんとか、愛を感じますね。
スポーツ選手と結婚すると奥さんは健康管理をすることがとても大変だと聞きます。それをイチロー選手が現役の間ずっと支えていた弓子さんはイチロー選手と同じくらい凄い方なんだろうなと、お話の中から感じました。
将来自分もこういった素晴らしい奥さんを見つけたいと思いました。(シミジミ)
イチロー選手のメジャー挑戦の経緯
『仰木監督から学んだことは計り知れない』
『アメリカでプレーするために、自分の想いだけでは叶わない。球団からの了承がないといけない。誰かを説得しないといけない。その時に一番に浮かんだのが仰木監督。仰木監督であれば、おいしいお酒とご飯で説得できるのではないのかと思って試したら上手くいった。これがなかったら何も始まらなかった。仰木監督は洒落た人だった』
※引退会見の内容を抜粋
イチロー選手が現役時代一番我慢したこと
『我慢が苦手。楽なこと楽なことを重ねている。自分がやりたいことを重ねているから我慢の感覚がない』
『とにかく体を動かしたいから、体を動かすことを我慢するということはたくさんあった。それ以外は自分になるべくストレスがたまらないように生活してきた』
※引退会見の内容を抜粋
この回答から、イチロー選手にとっての野球がどういうものかが分かりますね。
一般の人に備わっている三大欲求である、睡眠欲、性欲、食欲とありますが、イチロー選手の場合、野球欲というのも含まれているのでしょう。
練習することを苦ではないと考える人はいると思いますが、楽なことと考えている人はなかなかいないのではないかと思います。
イチロー選手の野球愛が伝わってくる回答だったと思います。
因みにボクは高校時代のバスケの練習が地獄でどのようにサボろうか常に作戦を練ってました。そうです、最高に『苦』でしたね。まあバスケ自体は今でも好きなんですけどね。練習は嫌いでした。
イチロー選手から菊池雄星選手へ
『いい子だけど、やっぱり左ピッチャーの先発は変わっている』
『キャンプ地から日本へ移動するとき、楽な格好で移動することを許可されているためジャージで移動することが多い。だけど流石に日本についてジャージではまずいからどういうドレスコードにしようか、さすがにジャージはまずいだろうと雄星と話していた。自分は中にTシャツで上にジャケットを羽織ると話をしていたら、雄星もそうすると言っていたが、まさかの羽田到着したとき、雄星はジャージだった。こいつは大物だなとぶったまげた。事の真相は謎だが、スケール感はでていた。頑張ってほしい』
※引退会見の内容を抜粋
イチロー選手から大谷翔平選手へ
『世界一の選手にならなきゃいけない』
『物理的にもスケールが大きい。アメリカの選手にサイズ負けしていない。あのサイズであの機敏な動きができる選手はいない。世界一の選手にならなきゃいけない』
※引退会見の内容を抜粋
イチロー選手が思う野球の魅力
『団体競技だけど個人競技』
『チームが勝てばそれでいいわけではない。個人としても結果を残す必要がある。その厳しさや、同じ瞬間がこない、飽きることがないことが野球の魅力』
※引退会見の内容を抜粋
イチロー選手が成功体験から感じたこと
『こんなものかなという感覚』
『成功かどうかがよくわからない。どこからが成功かどうかが判断できないから成功という言葉が嫌い』
『新しい世界へ挑戦することについて、成功すると思うからやってみたい、それができないと思うから行かない。そういう判断基準では後悔を生むだろうなと思う。やりたいなやってみればいい。できると思うからやるのではなく、やりたいから挑戦する。その時にどんな結果がでようと後悔はないと思う。自分なりの成功を得たら達成感が得られるかといえば疑問なので、基本的にはやりたいと思ったことをやりたい』
『勝つことはそんなに難しくないと思っていた時期もあったが、実際には勝利することは大変なこと。この感覚を得られたことが大きい』
※引退会見の内容を抜粋
成功についてのイチロー選手の考え方は、深いなと思いました。
好きなことで、勝負に勝つことや、良い成績を収めることなどが一般的に言われる成功で、そこに向かってやりたいことをやり続けるのが楽しいと感じていると思います。
要するに、好きなことで成功を得ることが目標でトライし続けるのが普通です。
しかし、イチロー選手がここで言いたかったことは、あくまでボクの予想ですが、成功云々とか気にして野球をやったことはなく、ここで野球をやりたいと思って、やりたいことをやり続けた結果なだけであり、それはやりたいことをやっているだけだから成功とかはどうでもいいという感覚なのかなと感じました。
ボクみたいな凡人では上手く解釈をすることができませんが、成功について見る角度が人とは違うのかなと思いました。
イチロー選手は孤独を感じているのか
『エネルギーのある元気な時に、孤独に立ち向かう。その体験が未来の自分にとって大きな支えになる』
『今現在は孤独を感じていない。アメリカに行き、外国人になったことで、人のことを慮ったり、人の痛みを想像したり、今までなかった自分が現れた。こういう体験は体験しないと自分の中からは生まれない。孤独を感じることは多々あったけれど、その体験は未来の自分にとって大きな支えになると思う。辛いことしんどいことから逃げたいと思うことは当然のことだけど、エネルギーのある元気な時にそれに立ち向かっていく。そのことは人として重要なことだと感じている』
※引退会見の内容を抜粋
孤独について、結果を残した人たちが口をそろえて言うのが、始めたころは周囲から否定された、できるわけがないと言われ続けたという話です。
ボク自身は大した結果など残したこともなければ、周囲からできないと言われることを、寧ろ現実的な、客観的な意見として捉え、アドバイスとして聞き入れてしまうことが多々あります。
しかし、今回の会見でイチロー選手の孤独との戦いを聞いて、自分の中に一本、曲がらない芯が通っていないから大した意見でもない、ただの否定をアドバイスとして聞き入れてしまっていたのだと思います。
今一度、自分の中でやりたいことや、成し遂げたいことを思い浮かべてみて、それは第三者に否定されてもやりたいと思えるものなのかを考えてみてみようと思いました。
否定されて曲がらなければ本当にやりたいこと。曲がってしまえば、また探せばいいのかなという、判断基準をイチロー選手の話から頂くことができました。
上記がイチロー選手の引退会見でボクが印象に残った部分でした!
最後にイチロー選手のプレーで野球素人、野球初心者、野球興味ない人でもわかるイチロー選手のプレー集を以下にまとめときます!
野球にわか以下のボクでもすごいことが分かったので一見の価値ありです!!
イチロー選手のプレー動画
イチロー選手のプレー集を見て感じたのは、イチロー選手は確かに大記録を打ち立て、記録としても後世に残る選手だと思います。
しかし、それ以上に記憶に残る選手なのかなと思いました。
ボクはバスケ好きなので、マイケルジョーダンを例に挙げるのですが、やはりジョーダンが神様と言われる理由には、記録に残るプレーよりも、記憶に残るプレーをし続けたことが大きいと思います。
イチロー選手はマイケルジョーダンと同じ高見にいる選手だと、今回イチロー選手引退の一件を通してしることができました。
⚾イチロー・22才【マイケル・ジョーダン】【ケン・グリフィー・ジュニア】Ichiro .Michael Jordan.Ken Griffy Jr.
なんにしても、28年間、
イチロー選手本当にお疲れ様でした!!
最後の最後に
最後にもしこの記事を読んだ野球ファンの方で気分を悪くさせてしまったら申し訳ございません。
イチロー選手という偉大なアスリートの引退ということで、スポーツをやってきた人間として、どうしても感想を書きたい気持ちが抑えきれずに書いてしまいました。
野球にわか以下の記事なので、駄文も多いかと思いますが、ご容赦頂ければと思います。
以上。
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